こちらはThe Clashの3rdアルバム「LONDON CALLING」からの1曲です、アルバムの最初の曲で、アルバム名にもなっていますね。
「LONDON CALLING」は1979年に発売された19曲入り2枚組のアルバムです。2枚組であっても1枚の値段で発売されています。
自分達の音楽が商業主義ではないことを証明するかのような姿勢です。
”氷河期がそこまで来てる
太陽が遠のいているじゃないか
エンジンは作動停止
穀類は不作
それに核のミス
しかし、俺は恐くはないぜ というのも
ロンドンは溺死寸前なんだ
だから、俺は河のそばに住んでる”
(The Clash「LONDON CALLING」歌詞和訳引用)
歌詞全体的にはブラックジョークといった感じですが、強いメッセージ性を持った曲だと思います。
エンジン停止、核のミス。
この言葉の持つ恐怖を我々は知っています。
原子力発電の歴史を少し載せますと、1956年に世界初の商用原子力発電所としてイギリスセラフィールドのコールダーホール原子力発電所が完成しました。商用ということは、可能な限り使い続け、金儲けし続けるために作られたということでしょう。
世界初の商用がイギリスだったんですね。次いで1957年にはアメリカでも初の商用原子力発電所が作られます。1957年にはイギリス史上最悪といわれるウィンズケール原子炉火災事故が起きたにもかかわらず、、、。
事故が起きているにもかかわらず、原子力発電は安い・効率がいい・安全だという盲信により、開発推進の流れは止みませんでした。
そして、アルバム「LONDON CALLING」が発売される1979年に、アメリカでスリーマイル島原子力発電所事故が起こります。スリーマイル島の事故が1979年3月23日で、アルバムの発売が1979年12月14日、この曲は先行してシングルで12月7日に出されています、事故への関心が歌詞に込められているのは言うまでもありません。
原子力発電の歴史をさらに追うと、その後の1986年に当時の原子力事故で史上最悪といわれるチェルノブイリ原子力発電所事故が起こります、、。
いくら事故が起きても「対岸の火」、教訓は生かされずに2011年には日本でも、、、。
世界にはまだ発電所がいくつもあります、そろそろ止めにしないと、本当にどうなるのか、、。
The Clashはいつだって教えてくれます、「氷河期がそこまで来てる」。
きっとジョー・ストラマーが生きていれば、「またか」と悲しんでいるんじゃないかと思います。
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